アメリカの応援団、朝日新聞。6月19日社説「まずは交渉に加わろう」

東北大震災後、TPP参加を先送りする話であったが、アメリカの要望を朝日新聞が代弁している。


「TPPは成長を続けるアジア太平洋地域の新たな経済連携の礎となりそうだ。停滞する日本経済の突破口として、貿易や投資の重要さは大震災で一段と増している。」
これは、こう読み替えたらわかりやすい。
「停滞するアメリカ経済の突破口として、貿易や投資の重要さは大震災で一段と増している。」


また、やっぱりというか「農業」については、いちおう口先だけの農業、農家への「配慮」を書いているが、その根本には日本の農業のことなんか少しも関心がなく、「資本」のための論理しかない。
「東北地方の農業を、国際的にも対抗できるモデルとして復興できないか」「ばらまき色が濃い個別所得補償制度を、規模拡大などに積極的な農家に手厚くすることが必要だろう」なんのことはない、「資本」による大規模農業の後押しである。
それは次の文章でもわかる。「(食と農林漁業の再生実現会議)のテーマを当面の復旧に限ろうとする動きもあるが、あまりに視野が狭い。」これは経済特区として「資本」に提供しようということ。


最後に、交渉参加を催促する理由として、「各国の本音をつかみ、日本の事情を訴えるため」だという。「その結果、日本の国益にそぐわないとの結論に至ったら、引き返せばよい。入り口で立ちすくんでいる余裕はないはずだ。」と社説を結んでいる。


まず日本は参加する必要はないのだから、「本音をつかみ、日本の事情を訴える」必要はない。「国益にそぐわない」からと引き返すことができるほど、アメリカは甘くない。日本が「引き返す」ことがアメリカの国益にそぐわないのである。「入り口に立ちすくんでいる」場合ではない。さっさと、その入り口から離れるべきだ。「君子、危うきに近寄らず」。




日本の構造「改革」とTPP―ワシントン発の経済「改革」

日本の構造「改革」とTPP―ワシントン発の経済「改革」